デジュー・ラーンキ、エディト・クルコン(ピアノ) 録音:2004年10月
BMC(ブダペスト・ミュージック・センター)【ドイツ輸入盤】
ハンガリーの名ピアニスト、デジュー・ラーンキと、彼の妻でやはり名ピアニストのエディト・クルコンのデュオ。サティの「ソクラテス」は、この曲を偏愛していたジョン・ケージが二台ピアノ曲に編曲したもの。透けるようなシンプルな音楽が、サティの繊細さをさらに浮き上がらせています。リストの「十字架の動行」は、もともと合唱曲だったはずですが、これは大変珍しい2台のピアノ版です。ラーンキ夫妻はこの曲の物語性や合唱曲らしいドラマチックな展開には目もくれていないような淡々とした演奏をしており、どこまでも美しい響きを保った瞑想的な音楽になっています。わざわざジャケットにも記されている名器ファツォーリのピアノの響きも聞きものです。